覚者より

シェア・インターナショナル 2003年7・8月号

国連は、戦争当事者にあらゆる圧力をかけ、平和の大義を支援しなければならない。世界の民衆はすでに行進している。彼らは声を上げ、平和を自分たちのものにするよう要求しなければならない。彼らは未来を受け継ぐ者であり、平和のうちに未来を築かなければならない。恐れずに行動しなさい。賢明かつ勤勉に行動すれば、すべてはうまくいく。

国家が世界のために良いと考えることのために行動を起こすことが、しばしば世界的規模の大混乱を引き起こす。彼らの行動を取り巻くグラマー(幻惑)の霧があまりにも深く、彼らの思考があまりにもイリュージョン(錯覚)に満ちているので、理由はともあれ、大きな害と多くの苦しみと災難がもたらされる。

今日において然りである。最近、米国は「テロと戦う戦争」という旗印のもとに、アフガニスタンとイラクを侵略し、何千人もの市民の死を招き、国家の基幹施設に大きな物理的な損傷をもたらした。タリバンは狂信的で硬直的であるが、概してテロには関わっていなかった。彼らは分散したが、いま再び集合しつつあり、テロ行為のための技術訓練を行っている。イラクにはサダム・フセインはもはやいないが、剥奪と苦難、無法と混乱という大変な遺産が彼の破滅的な政権に取って代わった。

今やアメリカの政権の注目は、シリア、イラン、北朝鮮に向けられた。彼らに対して、変わるか、さもなければ世界における“平和”の管理者、“自由”のチャンピオンの怒りと軍事力に直面するかのどちらかだという警告が与えられている。

かくしてアメリカは、世界をストレスと恐怖の中に投げ込んだ。その結果、それが伝染病や様々な自然災害を生じさせ、さらに恐怖とストレスを増大させることになる。

この危険な状況を安定させるために何ができるか。どのようにして諸国家はアメリカを牽制することができるか、どのような手段を取れば一般大衆が影響力を発揮できるか、これらは大きな疑問であり、確かに単純な答えはない。極めて非凡なる智恵と調整された取り組みが必要とされる。

まず世界は、問題の本当の性質を認識しなければならない。今日アメリカは、極悪のエネルギーに共鳴する者によって導かれており、そのエネルギーが彼らの行動を刺激し、平和を危うくさせる。それは国際的規模の権力を欲する彼らのグラマーを刺激し、そして世界の平和を脅かす。それはイスラエルと東ヨーロッパに出先機関を持ち、特にイスラエルが主な焦点である。この破壊的なエネルギーは、その力は減少しているものの、二十世紀の間に世界を混乱に突き落としたところのものに起源している。そのエネルギーは休眠状態にあり安全だと人々は思っていたのであるが。

それゆえ、中東における平和がいかに必要か、パレスチナ人に本当の正義と持続可能な故国が与えられることがいかに必要かが分かるだろう。これが今日、人類の直面する最も重大な問題である。それを解決することができなければ、世界にとって悲惨なことになるだろう。

この悪質なフォース(エネルギー)を決定的に征服するためには、ハイアラキーと人類の両方の結合した智恵と意志の力が要るだろう。かくして、この脅威の本当の性質を人間が明確に理解することが必須である。人々は組織し、統一して行動しなければならない。パレスチナ人の抑圧を終らせることを呼びかけ、そうしてイスラエルの人々につきまとう恐怖感に終止符を打つことである。国際連合はスーパーパワー(超大国)に立ち向かい、アメリカとイスラエルの両方にあらゆる限りの圧力をかけて、平和運動を促進しなければならない。世界の民衆はすでに行進している。彼らはその声をさらに強めて、平和が彼らのものであることを要求しなければならない。彼らが未来を受け継ぐ者たちであり、それを平和のうちにつくり上げなければならない。

覚者であり、あなた方の兄であるわたしたちは、わたしたちの役割を果たすが、しかしわたしたちはあなた方の理解と意志の欠如によって足枷をかけられている。よって告げる。 恐れることなく行動しなさい。賢明で勤勉なやり方で行動しなさい。そうすればすべてが良くなるだろう。